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教皇が弟を奪ったのが悪いのだとか、期待ばかりをかけて結局見放したからとか、あんな女神に何が守れるのか、ならば弟を救ってみせろ、救えなかったじゃないかだから殺してやったんだ、大体 ヒトに殺される様な神ならばいらないだろう、…と。 言い訳ばかりを繰り返し叫んでいた彼はでも、「その事」に関してだけは一切の言い訳もしなかった。 ただ、一言告げた。 自分が、あの天の翼をもぎとったのだと。 本来、直接手を下した彼ではないというのに。 「あれほど憎んだ相手はアイツだけだった。」 憎かった。憎かったのだと、必死になってそう云う姿に、デスマスクはふっと微笑む。優しく…嘘くさい程の優しい笑みで。 「判ったって。騙されてやるよ。」 「……デスマスク…、」 「騙されてやる。騙されてやるよ、アンタの為に。それがアンタのだした逃げ道なんだろ?」 騙されてやる。騙されてやるから。だから。 俺の手を、そう、必死でつかんでくるな。 (嘘をついた事を恐れ、すがる様な眼で母をみつめる幼く弱い子供の様に) 055. 嘘つき (0825) (だが、忘れるな。嘘を一つつく度に、お前は真実を見失っていくのだからな) |